Ⅰ
秋になると、山の木の葉がきいろや赤に変わる。これを「こうよう」という。この季節になると、きれいな「こうよう」を見るために、山へ行く人がたくさんいる。でも、どうして「こうよう」する木の葉はきいろや赤になるのだろう。いままでみどりいろだった( 1 )、急に色が変わってしまうのはなぜだろう。この理由は難しいことではない。本当は、葉のいろは( 2 )きいろや赤なのだ。「ようりょうくそ」というものが葉のなかにたくさんあると、葉がみどりいろに見える。しかし、葉が死んで、「ようりょくそ」が( 3 )と、はじめのいろに戻る。( 4 )「こうよう」は、
葉に他の色が( 5 )つくのではないのだ。
問1
1たら2のに3から4のは
問2
1いま2かならず3あとから4はじめから
問3
1ある2できる3なくなる4かわる
問4
1そして2しかし3それに4だから
問5
1あたらしく2もういちど3たくさん4もう
正确答案为2 4 3 4 1
Ⅱ
「まだ若い」と思っていたが、来月60歳になる。会社も辞めることになっている。やめたら、何をすればいい
かと考えていると、友達が( 1 )と言った。友達のお母さんは今85歳だが、5年前に目が悪くなってしまった
そうだ。大きいものは少し見えるが、細かいものは全然見えない。( 2 )、友達はお母さんに一緒に住もうと
言ったが、お母さんは一人で大丈夫だと言って、一緒に住みたがらない。そして、今まで絵を描いたことがない
から是非( 3 )と言って、絵を習いに行き始めた。目が悪いのに、絵が書けるかと、みんなは心配した。しかし、お母さんが書いた絵は明るくて、とてもいい絵だった。いつも先生に( 4 )、絵を書くのがどんどん好きになって、絵が上手になった。お母さんはいまが一番楽しいと言っているそうだ。この話を聞いて、私も「( 5 )」と思わないようにしようと思った。これからあたらしい生活を十分楽しむつもりだ。
問1
1何もしたくない2何でもできる
3何もできなくなる4何でもした
問2
1それから2それに
3それで4それでは
問3
1絵はかきたくない2絵がかけないかもしれない
3絵をかいてみたい4絵をかいてほしい
問4
1よろこんで2つれられて
3たのまれて4ほめられて
問5
1もうわかくない2まだわかい
3会社をやめよう4何をすればいいか
答案:(ア)2 (イ)3 (ウ)3 (エ)4 (オ)1
Ⅲ
幼いときは二度ない---という。( 1 )、幼い時代を大事にせよ、といった意味である。
なるほど、その通りである。だが、皮肉屋の私は、この言葉に反論したい。確かに幼い時は一度しかないが、中年だって、老年だって一度しかないのである。われわれは幼い時代を大事にすべきであるが、同様に中年を大事にすべきであるし、老年を大事にしなければならない。若い時代だけを特別視する必要はない2のである。
わたし自身は先ごろ、五十三歳になった。昔の呼称だと、もう立派な“老年”である。だから、ひがんで言っているのではない。私は、老年には老年のよさがあると思っている。(中略)人生のそれぞれに違った人生のこく3がある。私はそう思っている。私たちはそれぞれの段階に特有な人生の喜びと悲しみを味わいながら生きたい。( 4 )、どうして幼い時代だけが特別視されるのか!私には不思議である。思うに、人々は幼い時代を準備段階と考えているようだ。幼い時にしっかりと学問や体験の蓄積をしておかないと、後になって困る。だから、幼いうちから遊びほうけていてはいけない。と、結局は、若者に自制と禁欲を呼びかけているのである。
でも、私は、それは間違いだと思う5。幼い時代に、幼い時代に特有の人生の喜び、悲しみを体験しておかないと、中年や老年になって、その段階での人生の喜び、悲しみが味わえない。若者はそのことを銘記すべきである。
問1( 1 )の中に何が入るか。
1だから2しかし3それから4そして
問2「幼い時代だけを特別視する必要はない」とあるが、それはなぜか。
1幼いときは一度しかないから。
2自分が皮肉屋だから。
3幼い時代と同様に、中年、老年も大事だから。
4老年には老年のよさがあるから。
問3「人生のこく」とは、ここではどのようなことか。
1人生の特別さ
2人生の喜びと悲しみ
3人生の大切さ
4人生の準備段階
問4( 4 )の中に入る最も適当な言葉はどれか。
1だからといって
2それどころか
3したがって
4にもかかわらず
問5「それは間違いだと思う」とあるが、何が間違いであると思うのか。
1幼いうちから遊びほうけること
2幼い時代にしっかりと学問ゃ体験の蓄積をすること
3幼い時代を特別視しないこと
4若者の自制と禁欲を呼びかけること
答案:13244
Ⅳ
お盆を故郷で過ごしてきました。10年ぶりに帰ったものですから、何もかも1懐かしくて、毎日山や野原などを歩き回りました。でも、昔、子供の頃友達と遊んだ城跡の見晴らしい台に登って、がっかりして2しまいました。あのころは、青々とした野原で牛がのんびりと草を食べている姿を楽しんだものです。そして、その向こうには、青い海がどこまで続いていたはずです。( 3 )、10年ぶりに見た故郷の風景は、牛のかわり、鈍く光るたくさんの工場と大きな石油タンクで海が見えなくなっていたのです。
ただ昔が懐かしい、というだけで故郷の変わった姿を批判する( 4 )はありません。地方の経済的な発展についても理解しているつもりです。けれど、自然の姿を全然考えないような変化や発展などに賛成できません。自然と( 5 )した形での発展を、私たちはもっと考えていかなくてはならないのではないでしょうか。
問1「何もかも」と同じような意味の言葉はどれか。
1どちらも2どれかが3どれもこれも4どれでもなくて
問2「がっかりして」とあるが、なぜか。
110年間ずっと故郷に帰ることができなかったから。
210年ぶりに帰った故郷の姿が、大きく変わっていたから。
3昔の友達が居なくなって、とてもさびしくなったから。
4草を食べている牛が、ほとんど居なくなってしまったから。
問3( 3 )の中に何が入るか。
1だから2ただし3でも4そして
問4
1気2頭3心4手
問5
1協力2調和3変化4批判
文章1:32312
Ⅴ
私は人の名前を覚えるのが苦手だ。顔を見れば、いつかどこであったに違いない、と思うのに、それ1が名前となかなか一致しないのだ。( 2 )、「あなたのお名前は?」と直接聞くわけにもいかないだろうし、失礼に当たるような気もして、つい尋ねるチャンスを逃したままに会話を続けてしまう。そのうちに、ごく自然に相手が自分の名前を言ってくれるように、話を持ってゆくのは、なかなか技術の要ることだ。それにこちらとしてはまだな前がわからないままに話を続いていることを、悟られてはならないのは、言うまでもない。どうもいらいらする時間だ。この苦しい一時を過ごし、別れてからすぐに「ああ、あの人は田中さんだった」と簡単に思い出して、悔しい思い3のすることが多い。
これは、私だけの弱点かもしれないが、またひょっとすると、日本人にかなり共通のことかもしれない、とも思う。名刺を交換するという習慣があるものだから、口で自己紹介することに、あまり本気でかからない4ということがあるのではないだろうか。少しぐらい名前がはっきり発音されなく( 5 )、どうせあとで、名刺を見れば分かる、などとのんきに考えてしまうのだ。
問1「それ」は何を指すか。
1名前2顔3私4苦手
問2( 2 )の中に何が入るか。
1びっしり2うっかり3しっかり4あっさり
問3「悔しい思い出」の「悔しい」はなぜか。
1相手の名前を直接聞かなかった。
2相手の名前がわからないままに別れた。
3相手と別れてからすぐその名前を思い出した。
4名前をよく忘れるのは私の弱点だ。
問4「あまり本気でかからない」とあるが、その原因は何か。
1日本人には私と同じように弱点がある。
2日本人の発音がはっきりしない。
3名刺交換をのんきに考える。
4どうせあとで名刺を見れば分かる。
問5( 5 )の中に何が入るか。
1べく2ても3かも4たら
2 2
3
4 2
Ⅵ
JRの京葉線ができて、東京デイズニーランドが急に近くなった。デイズニーランドのちょうど前に、駅ができたからだ。駅の名前は「舞浜」という。この駅はデイズニーランドのためにつくられたといっても良いかもしれない。
京葉線を使えば、東京から舞浜までおよそ15分で行ける。電車賃は210円。デイズニーランドから東京のほうへ帰る人は、途中の新木場で営団地下鉄有楽町に乗り換えれば、銀座方面へも簡単に出られる。デイズニーランドで( 1 )あとは銀座で少し高い食事という計画も考えられるだろう。
ところが、東京駅とデイズニーランドの間にはバスも走っている。こちらの料金は600円。京葉線ができたからなくなって( 2 )のかと思っていたが、意外にもそうはならなかった。私は先日、仕事でデイズニーランドの近くまで行った帰りに、初めてこのバスに乗った。
16時45分発東京駅南口行き。バスはファンタジア号という二階建てのデラックスバスで、すばらしい乗り心地であった。
( 3 )、210円に対して600円。デイズニーランドという場所を考えると、一人で乗るということは少ないから、この違いは大きいだろう。特に家族で乗るときは大変だろう4と思う。
料金だけではない。電車がおよそ15分で行くところを、私の乗ったバスはなんと1時間もかかった。夕方で、道が込んでいたからだろうが、東京の高速道路は一日中込んでいるわけだから、どの時間に乗ってもそれぐらいはかかるはずだ。
電車とバス――――。
確かにバスは乗り心地がよいが、右のようなこと5を考えるとバスは電車に負けてしまう。電車の方がずっと良い。しかし、私の乗ったファンタジア号は平日なのに満席の状態だった。
どうしてだろう。
私はすぐにはその理由が分からなかったが、バスが高速道路に入り、込んでいるために早く走れなくなったころから、もしかしたら理由はそうなのかもしれないと思うようになった。それはバスの窓から見える景色だ。都会の夕景だ。
問1( 1 )の中に何が入るか。
1遊ぶ2遊んだ3遊んで4遊び
問2( 2 )の中に何が入るか。
1しまう2おく3みる4ある
問3( 3 )の中に何が入るか。
1だから2しかし3それから4そして
問4「大変だろう」の説明として、正しいものはどれか。
1お金がたくさんいるから大変だろうということ
2座る場所がたくさんいるから大変ということ
3五月蠅いから大変だろうと言うこと
4乗るのに時間がかかるから大変だろうということ
問5「右のようなこと」とあるが、その説明としてどれがいいか。
1東京の高速道路は、一日中込んでいるということ
2バスは、二階建てですばらしいということ
3デイズニーランドには、家族で行くということ
4バスは、時間もかかるし、料金も高いということ
21214