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连载(一):生产工程管理ーIE 方法改善の技术【1】

连载(一):生产工程管理ーIE 方法改善の技术【1】
连载(一):生产工程管理ーIE 方法改善の技术【1】

実践!IE:方法改善の技術(1):

方法改善は「4つのポイント」を見逃さないことがコツ!! (1/4)

人?設備?モノのムダを見つけて改善する。製造業の原価低減に欠かせない3つの要素のムダ発見ために、インダストリアル?エンジニアリングにおける方法改善の技術を紹介していきます。

「実践!IE:方法改善の技術」連載目次」

第1回:方法改善は「4つのポイント」を見逃さないことがコツ!!

第2回:方法改善の手順:目標の設定と詳細分析

第6回:動作経済の原則1:身体部位の使用についての原則

全9回:連載記事の一覧

1:IEにおける「方法改善」とは?

IE(インダストリアル?エンジニアリング:Industrial Engineering)とは何かの説明にはいろいろとありますが、おおむね、「生産の3要素である「人(Man)」「設備(Machine)」「モノ?材料(Material)」を効果的に統合し、最良の「Q(Quality)」「C(Cost)」「D(Delivery)」いわゆる「良いモノを、安く早く作る」を獲得するために、工学的な手法を利用し最適な生産システムの設計?改善?構築に関する技術?技法の体系」と定義付けられるのではないでしょうか。

「作業測定の技術」と「方法改善の技術」は、工場や職場の(科学的)管理には欠かせない技術

IEは、テーラー(Frederick Winslow Taylor:1856-1915)の時間研究(Time Study)の結果から得られた「作業測定の技術(Work Measurement)」と、ギルブレス(Frank Bunker Gilbreth:1868-1924)の動作研究(Motion Study)の結果から得られた「方法改善の技術(Method Engineering/Study)」が、IEの二大柱といえますが、この「作業測定の技術」と「方法改善の技術」は、それぞれが単独で活用される技術ではなく、相互に関連性を持たせながら作業改善を進めていくべきものです。例えば、標準作業や標準時間の設定がなければ、生産システムが立案できないばかりか、生産の負荷量や余力の把握もできません。このようなことから、「作業測定の技術」と「方法改善の技

術」は、工場や職場の(科学的)管理には欠かせない技術であるといえます。

「方法改善の技術」は、改善そのものの技術ですが、「作業測定の技術」は、工場や職場の(科学的)管理のための基準設定の技術であると同時に、その改善における効果量の測定技術でもあるわけです。

生産現場の改善活動の目的は「原価低減」であり、求めるところは、作業改善による生産性(産出量÷投入量)の向上が目標です。

しかしながら、その原価低減活動が単に「生産性」のみを追求し、環境問題や人間性の尊重といった時代背景の中にあって、「経済性」を狭義に解釈するあまりに、原価低減によって公害や人間性の問題があまり考慮されない、利益さえ得られればいいというような手段は、決して受け入れられるものではありません。そこで、このような発想が出てこないとも限らないということから、「“最適”な生産システムの設計?改善?構築」という表現が意味を持つことになります。

また、「生産性向上」についても、「原価低減」の側面から少し補足しておきたいと思います。「生産性向上」は、インプットに対するアウトプットの比率を大きくすることであるといったとき、「原価(Cost)低減→利益の向上」をイメージしてしまいますが、収益は原価だけで決定付けられるものではありません。

企業にとっては、継続的な利益の確保が必要であって、当然のことではありますが、品質(Quality)が悪ければ商品価値が下がるだけでなく、売上高自体の減少をも引き起こしてしまいます。また、納期(Delivery)が守られなければ顧客からの信用が得られず、これも売上高の減少を招いてしまいます。特に、国内生産の最大のポイントは、品質と納期がシッカリと守られていることが重要です。おそらく、原価(Cost)だけの狭い範囲の原価低減だけを対象にすれば、東南アジア諸国に勝つことはできないでしょう。

このように、生産性向上の側面から、私たちの製造現場の役割を考えてみても、IEの本質はやはり「Q、C、D」の総合的な向上であることには議論の余地はありません。また、優れた「Q、C、D」を生み出す製造現場の資源は、生産の3要素である「人」「設備」「モノ?材料」を効果的に統合することであるといえます。そして、より多元的な観点から、常に「最適な生産システムの設計?改善?構築」を志向し、不断の、そして無限の改善を実践していくことが重要なことではないでしょうか。

ここでいう「改善」とは、現場における単なる作業手順や作業動作のみの改善を指すのではなく、あらゆる業務(作業)のやり方、ルール、組織、管理の仕組みなどを含んだ経営全般にかかわる総合的な改善を指します。称して「方法改善」という方が、より広い意味で適切といえます。

私たちの改善活動においては、作業には常に改善の余地があり、最善の方法も、「今日限りの“最善”」という考えで、決して現状にとどまることなく、改善を積み重ねて前進していかなければなりません。

「日常の管理」と「業務の改善」

さらに、私たちが行っている日々の業務を分析してみると、「日常の管理」と「業務の改善」の2つの面があります。

日常の管理とは、標準化された水準値を一定に保っていく「維持管理」を行う活動をいいます。また、業務の改善とは、目標を現在の水準値より高く決めて、改善活動によって「現状を打破」しながら、これを達成していく活動を指します。この2つの目的のために、いわゆる「管理サークル:P (Plan)→D(Do)→C(Check)→A(Action)」を実践していかなければなりません。

このように「日常の管理」と「業務の改善」は、車の両輪のごとく両立していることが必要です。従って、いずれかのみでは工場のモノづくりの発展を期待することはできません。「業務の改善」で一歩前進させ、「日常の管理」で、その水準を維持し、また「業務の改善」で次の目標に向かって前進していくという実践サイクルが必要です。

すなわち、工場の管理水準は、「日常の管理」と「業務の改善」を段階的に積み重ねていくことによってのみ向上させていくことができるといっても過言ではありません。結局は、最善の結果を生むように、業務を効率的に進める手段を選ぶことが、管理するということだと思います。

さらに、管理は人間の尊重を基本にして推進しなければならないことはいうまでもありませんが、人を操作的に働かすことのみを目的にした管理は、やがて行き詰まり、破たんを来してしまいます。

図1業務改善の必要性

2:方法改善の考え方

方法改善は、「最適な作業システムを指向する科学的アプローチである」といえます。つまり、望ましい業務の作業方法をつくり出すことです。目的とするアウトプットを生み出す仕事の仕組みを、生産の3要素である「人」「設備」「モノ?材料」を最も経済的に活用する方法をつくり上げることだといえます。

そのためには、現在の作業方法あるいは新しい作業方法について科学的に分析や検討を行い、それらの情報を基にして新しい方法を設計します。新たな作業システムの設計(方法改善)を行う際の留意点としては、いろいろな側面から考えると、たくさんあるとは思いますが、それらを要約して以下の4つのポイントにまとめました。

?「気に食わない作業」を見つける

?改善後の新しい方法のフォローアップと定着化

?実際に作業をする現場の人たちの納得を得る

?不安定な作業を攻めよ!

方法改善のポイント1:「気に食わない作業」を見つける

生産工場では、日々繰り返し、多くの作業が行われていますが、誰でも楽に、早く、仕事を済ませたいと考えているのに、まだまだ、どこの職場を見ても多くの「気に食わない(自分の気持ちに合わず、不満で気に入らない)作業」が行われています。そこで、この「気に食わない作業」を改善対象として取り上げよう、ということです。ここで重要なのは、「気に食わない作業」は現象であり、そういった現象を生み出す原因こそが改善対象なのです。

「気に食わない」と感じるのは、結局のところ、仕事ができる条件や環境が整っていないことが原因となっていることが多いのです。

材料や工具が見つからない、急に残業だ、遠くまでものを運ばなくてはならない、設備が故障した、どうやっても不良がなくならない、計画した日に作業が完了しないことが度々ある……など、「どうにも、やりにくくて仕方がない」という仕事がたくさんあります。

「こんなことをいっては差し支え(都合の悪い事情)がある」などの心配は抜きにして、「気楽に話し、気楽に聞き」、お互いに不便を感じていることを明らかにしていこうというわけです。自分の仕事の欠点を隠さずに遠慮なくいえることが将来の「あるべき姿」をつくり上げていくことの基本でもあると思います。このためには、先入観を捨てることが大切です。

早速、皆で集まって「気にくわない作業」を書き出して改善に取り組んでみましょう。特に、後工程の人たちは「後工程はお客さま」ですから、ドンドン前工程に「気に食わない作業」への注文を付けていきましょう。

前工程は、それを素直に受け止めて、後工程の人たちに満足してもらえるように、徹底的に改善を加えていくことが重要です。後工程が前工程の作業品質の劣化や、前工程で発生したミスに対して我慢せずに改善を迫っていかなければ、プロセス全体の作業品質が決して良くならないことを全員が承知しておくことが、この種の改善を進めていくための必須条件です。

仕事には前工程と後工程があります。理想は、前後の工程が一気通貫でつながって、よどみなくスムーズに仕事が遂行されていることですが、現実にはなかなかそうはうまくはいきません。工程間に壁ができてしまい互いの意思疎通が悪くなったり、工程間によどみができて仕事のスピードが低下してしまいます。お互いの所属や職位にこだわらずに、互いの仕事に入り込んでいくことで、お互いに何を考え何をやろうとしているのかなどが、理解し合える関係づくりへの努力が必要です。つまり、お互いに何でもいい合える、部門を超えた良好なコミュニケーションが重要なのです。

ところが、いろいろな不具合や作業品質の劣化に対して、耐えて、なんとかうまくやり遂げようと我慢している場合が多くありませんか?我慢には、当然のことながら苦痛が伴います。我慢強い人は、意志の強い人ともいえますが、一方で、我慢を続けることによって慣れてしまうという一面があります。また、我慢が高じてくると「こんなキツイ仕事は、俺たちでなければできるわけがない」と、逆に、そのキツイ仕事を自慢にさえ思うようになります。いずれにしても、我慢が業務品質の劣化を促進してしまうことは確かです。

2.2:方法改善のポイント2:改善後の新しい方法のフォローアップと定着化

一般に作業改善というのは、ややもすれば尻切れトンボになりやすく、改善後に、実際に作業している人たちの声を聞くと不満がかなり多いものです。

この原因は、改善案が良くないからということよりも、その後のフォローアップが不十分だからということがずっと多いのです。

ほとんどの改善は、それなりの効果があるもので、どうやっても、まるでダメということはあまりありません。

それにもかかわらず、改善が十分にものになり、効果が永続きすることが少ないのは、その原因として、新しく始めた方法のまずさよりも改善によってやめた旧方法にあります。

それは、いままでやってきたことが、たとえまずくても、前後のこととバランスして実施されてきていたのに、それをやめた、あるいは変更したことによって、多くの結合が破壊されていたり、新しい方法に対する戸惑いなどが生じてしまうためです。

物事は、相互に複雑に絡み合っているものですが、それらを事前にキチンと整理していなかったことも起因します。

改善したばかりのときは効果も目に付くし、「さぁ、やろう!」という気持ちにもなりますが、時間がたつにつれてほとぼりが冷め、徐々に面倒くささが増してきて、いつの間にか元に戻ってしまう場合が多くあります。

改善効果の徹底と新方法の永続を図るためには、その改善を実施した後に注意深くフォローアップし、細かい不具合を根気よく検出し、1つずつ修正していくほかはありません。換言すると、計画した「改善項目だけを実施して、それで終わりにしない!」ということです。

「作業改善の尻切れトンボ」のもう一つの原因は、新しい方法をいくらも試さないであきらめてしまうことです。最初は、新しい方法に不慣れであることや、なんとなく「以前のやり方の方がいいな~」と思いながらのトライアルですから、最初からそんなにうまくいくはずはありません。また、慣れたやり方と新しいやり方を比較すれば、人は慣れたやり方を選びたいのは当然のことです。しかし、こうした不慣れでできなかったことも、いったんできてしまうと後は何度でもできるようになるものです。

つまり、体がコツを覚えるまで何度も練習したかどうかが大切で、「あ~、ダメだ!」と途中で投げ出してしまわないことです。あきらめずに繰り返し、トライし続けることで上達していくのではないでしようか。

2.3 方法改善のポイント3:実際に作業をする現場の人たちの納得を得る

新しい改善案を実際に実施する作業者の心底からの納得を得ることが大切で、これができずに押し付けてしまうと、どうしても長続きしなくなります。どのような仕事でも、自分1人で完遂できることはほとんどなく、ほかの人たちの協力関係で成し遂げられます。

従って、相手との信頼関係なくして仕事が完成することはないといっても過言ではありません。信頼関係を築くには、お互いを理解し、相手の心を動かすことが重要になってきます。

たとえ内容がどんなにいいものであっても、「このとおりやってください」といったくらいでは人は動いてくれません。それどころか、人間は、他人に使われていると気付くと怒りを感じるものです。「いいことなのだからやってくれるはずだ!」は、指示を出す側の身勝手な論理にすぎません。実行する側が「本気でやってやろう!」という気持ちになるのは、互いの信頼関係と、理解を得ようとする側の情熱が伝わらなければ、そのような状態には至りません。

権力やトップ(虎)の威を借りて、一気に変えてしまおうとする例を多く見掛けますが、「いわれたとおりに黙ってやれ!」という態度では、いままでの慣れたやり方を否定され、新しいやり方へ強制的に慣れを求められる現場の納得は得られるはずもありません。

このようなケースは、結局は効果も得られず、元の改善前の方法に戻すしかなくなる場合がほとんどです。長い間、続けてきた方法を、急に新しいやり方に変更しろ、といわれても戸惑ってしまうのは当然のことだといえますし、ましてや、それを強制的に新しい方法に変更しても、実際に作業をする現場の人たちの納得を得ていなければ、改善は決して継続的に実行されていくことはなく、一過性に終わり、やがて元の方法に戻ってしまいます。

改善によって新しい方法を導入する場合には、現場の人たちの理解と納得を得なければなりません。それには、新しい方法の導入方法のやり方と、実施後のきめ細かいフォローアップが重要です。まず、人の気持ちを大切にする心を忘れないことが大切です。相手の気持ちを無視して、強制的に押し切ってしまおうとすれば、必ず反発を受けてしまいます。「ナゼ、作業方法を変えなければならないのか」「何がどのように変更となるのか」などを、納得がいくように分かりやすく丁寧に説明していくことが大切です。

JIT生産方式や5Sの導入などに頻繁に見られるような、それを適用した場合のメリットやデメリットをあまり検証しないままに、ツールありきの改善に陥ってしまう場合に、このような例が多く見られますので注意が必要です。これでは、自分自身も納得しているような、していないような状態では、とても他人の理解や納得を得ることはできません。

人に自分の思いを伝え、それを理解してもらうことは、とても難しいことではありますが、一番大切なことは相手を理解することです。人は、自分を理解してくれる人に対して心を開き、説得にも応じてくれます。その次に大切なことは、自分自身の伝えたいという熱意と情熱です。熱意とは、熱心な気持ち、意気込みです。情熱とは、激しく燃え立つ感情のことです。

人は、しばしば相手の本気や熱意を試していることがあるそうです。つまり、「この人は本気だ!」と分かれば「協力しよう」という気持ちを抱くということです。人は、熱意や情熱だけで動いてくれるわけではありませんが、熱意や情熱を持たない人が、周囲に影響を与え、人の心を動かすことは難しいのではないでしようか。まず、自分自身が仕事に本気で向き合い、本気で何かを変えようとしなければ「熱意や情熱」は、生まれてこないのではないでしょうか。

2.4 方法改善のポイント4:不安定な作業を攻めよ!

「不安定な作業」が「気に食わない作業」の最も根本的条件でもありますが、これを改善して作業を安定させれば次のような効果が得られるはずです。

1.時間のバラツキが小さくなり、結果的に作業時間が短縮できる

2.作業が楽になることで疲労が軽減され、ひいては時間が短くなる

3.時間が短くなる→少ない人員で作業ができるようになる

4.工程間の作業時間のバランスが安定し、モノの仕掛かり量が減り、リ

ードタイムの短縮や手待ち時間が減少する

5.作業が安定することで、作業不良が低減される

6.複雑な作業動作や、作業のカンやコツが解消されるために、習熟期間

が短縮される

これに対して、安定している作業を改善した場合には「3.時間が短くなる」に効果が出るだけです。不安定な作業を改善する理由の1つはここにあります。

また、不安定な作業については、現状をよく見極めて、うまく作業が進むような補助的手段か、「気に食わない作業」が少なくなる補助的手段を考えればいいわけですから、現在の作業のやり方を変更される人たちにとってもあまり無理はありません。結果的に改善が比較的受け入れられやすくなります。これが不安定作業の改善を狙うもう一つの理由です。

すなわち、改善がしやすく、効果も大きいことから、不安定な作業の改善から先に手を打つことが好ましいといえます。不安定な作業を見つけ次第、不安定の原因を分析し、その原因を除去することによって、改善していくことができます。図2は、不安定な作業の一般的な原因を特性要因図で示したものです。

図2不安定作業の一般的な原因

よく言われる「7つのムダ(作り過ぎのムダ、手待ちのムダ、運搬のムダ、加工そのもののムダ、在庫のムダ、動作のムダ、不良を作るムダ)」は、ムダの所在を示しているだけで、それを知っているからといってすぐにムダの排除に取り掛かることはできません。ムダを排除するには、ムダを発見する目とムダを排除するチエが必要です。また、たくさんのムダを抱えている職場はなかなか問題として出てきませんので、にわかにムダ排除とはいかないのが現実です。

改善を進めていくことで、たくさんの問題点が目に見えるようになって、初めてムダを省き、問題点を改善できるようになるというのが現実的な流れでしょう。

そうはいっても、何とかしてムダの排除をしていかなければならないわけですが、最も効果的な方法が、この「不安定な作業」を発見して、これを改善し「安定した作業」へと変換していくことです。「不安定な作業」には、たくさんのムダが含まれています。

私たちの仕事における「不安定」とは、モノづくりのアウトプット、つまり生産の3条件「Q、C、D」が「不安定」となることです。「Q、C、D」が不安定になる原因を排除することが、結局はムダを排除していくことになります。

生産の3条件の中で「C」は作業時間のバラツキ、「D」はリードタイムのバラツキとしてとらえると、より理解しやすく、改善に取り組みやすくなります。また、作業改善の対象となる「不安定な作業」に、共通的でよく認められる事象として次の項目があります。

不安定な作業に共通する事象

?時間が長くかかる

?作業が難しい

?時間のバラツキが大きい

?位置合わせ作業や調整作業がある

?作業姿勢が悪い

?危険があるか、あるいは注意を要する

これらの条件のうち、どれか1つでも当てはまるならば、改善すべき課題が存在すると見てよいですし、2つ以上当てはまる場合はかなりの改善効果が期待できます。

この中で特に改善の対象として最も見つけやすいのは、「3.時間のバラツキが大きい」です(図3)。典型的なものとしては、調整作業、合わせ作業、段取り作業などがあります。

例えば動作のムダの面から見ると、使用する身体部位が、理想とする「指、手首、前腕」の範囲で動作を完了できず、上腕、肩、胴や足にまで及んでいたり、動作の距離が長い、あるいは、動作に重量などの抵抗があったり、方向の変更などの人為的な調整を要するなどの場合などがあります。

図3時間のバラツキが大きい作業

作業時間のバラツキを手掛かりにする

時間のバラツキが大きいということは、大体において「2.作業が難しい」に当てはまります。さらに、時間のバラツキが大きいということを別の面から考えてみると、短時間で完了することに、時には長時間をかけているということになります。これがいつもうまくいけば、バラツキの総計の時間分だけ作業時間の短縮が可能だということを意味しています。つまり、「3.時間のバラツキが大きい」という条件が成り立つと、同時に「1.時間が長くかかる」も成立します。

つまり、「3.時間のバラツキが大きい」という条件は、「1.時間が長くかかる」「2.作業が難しい」を併発させますから、ある意味で3は「不安定な作業」の基本条件であるといえます。加えて「3.時間のバラツキが大き

い」という条件は、「不安定な作業」であることから「4.危険がある」も併発しやすいのが一般的です。

以上のことから、「3.時間のバラツキが大きい」を手掛かりにして「不安定な作業」を判別できることが理解いただけたのではないでしょうか。

この方法ならば、手早く、しかも容易に改善し、ムダを排除していくことができます。

また、安定した作業方法を目指して改善していくことは、あらゆるムダの排除を進めていくことでもありますが、高い精度の標準値を獲得したことにもなります。その結果として、余力を最少とした「必要なモノを必要なだけ、必要なときに作る」という、生産管理体制の基盤づくりへと大きく近づいていくことができます。

◇◇◇

以上、方法改善に取り組む時の大切な「4つのポイント」について説明をしました。改善を行う場合には、常にこのポイントを念頭に置いて改善を進めていくことが重要です。次回から2回にわたって、最大限の改善効果を得るための「方法改善の手順」についてお話ししたいと思います。ご期待ください!!

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